『最高の人生の見つけ方』、これぞ珠玉のキャスティング

アメリカでは2007年に公開され、日本では翌年に公開された『最高の人生の見つけ方』。DVD見ました。
余命宣告された老人二人がやり残したことをつづった棺桶リスト。そのリストに従って人生を締めくくる旅に出るストーリー。良識ある善良な市民であるモーガン・フリーマンに、自由に生き一代で財を成したジャック・ニコルソン。本当に役者のイメージ通りの配役が、この映画を楽しくさせてくれている。

ジャック・ニコルソンは、わたしのヒーローでもあって、あの少々おせっかいな人生への干渉がとにかく心地いい。『カッコーの巣の上で』でもそう役だったよね。結果が幸福なのか不幸なのかはわからないけど、臆病な自分の背中を押してくれるアニキのような雰囲気が大好きだ。

一方、モーガン・フリーマンは、『インビクタス』のイメージもあるのだけれど、善良であり不屈であり正義であり、ジャック・ニコルソンとは自分を犠牲にしても内なる正義に従う男。日本人にも共通するところがあり、もちろん自分も投影しやすい。

フリーマンを自分に置き換え、ニコルソンのような友人に人生を変えてもらいたいという願望をもって、この映画を観てしまうんだろうな。実際、自分にもやりたいことや欲しいものは山ほどあるものの、仕事がとか、家庭がとか、理由をつけて自分を抑え込むところがある。いや、人間誰しもそうなんだけど。この映画を見て、自分の背中を押すきっかけにしたりするのが良いのかも。なんて感じる一作でした。